しゅわしゅわ

おいしーね、

予定

「遠征」。推し活を始めた当初は遠い言葉だった。

なんか気付けば1日に3部あれば全部、観劇行くならマチソワ入る、5公演は入りたいから入る、そんなヲタクになっていた。本当はもっと入りたい。もっと推しを見たいなと思っているけど、お金が足りない。転職したけど足りないし、バイトもするけど少ないから当たり前に足りないし。夜行バスも乗るけど、仕事に支障がない程度と思って3列にするし、行けるなら新幹線にも乗る。その分行けなくなるのに。推しを見れなくなるのに。

お金だけじゃなかった。私のスケジュール、生きてきた中で当たり前に入ってきた予定は推しだけじゃない。結局推しじゃない予定を選んでるのは私だから誰も責められない。当たり前だけど。それで泣いたり落ち込んだりするのも嘘じゃないのだ。けれど、推し以外を選んでるのは私だから、余計へこむ。

昔から1つのことに必死になれる人とかお話が大好きだった。私は選べないし、そもそもそこまで感情の振り幅がない。推しに出会ってこんなに嬉しくなって、幸せになって、友達と同じ気持ちを共有できる楽しさを知って、嫉妬とかかっこ悪い感情も持てるんだって、たくさん勉強になったけど、こんなに大好きだと思ってるけど、やっぱり私は推し以外の予定を取ってしまう。

反対されても、行きたかった、でも選んでるのは自分で、結局推しじゃない予定を取った。こうやって書いて自分に酔って勝手に慰めてる自分は、嫌いだなぁと思う。でもとりあえずまた職場でニコニコするためにはこれも必要な作業だからって言い訳しながら、ぽちぽちと吐き出している。